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聖剣

Laura-Ielt

前編



 貸与剣を賜るための第一の条件は、信仰心――神に対する忠誠心の強固さだと、セル=ラトクは思っている。
「それは、騎士長を決める、などというなら、そうでしょうが」
 ヴォルクロードは言う。
「普通は、もっと単純ですよ。強いものが選ばれる。騎士剣を扱いきれなければ、それまでですからね」
「しかし、それでは――神殿騎士団の存在意義から、逸脱してしまうのではないか」
「世の中というのは、必ずしも形式どおりには立ちゆかないものです。あなたのような方には、納得いかないでしょうがね」
 副長の癖のある科白のとおりに、騎士長セル=ラトクは、このときの短い議論に納得しきれないでいた。
 騎士貸与剣は各神殿に三本ずつ存在し、至神殿プラセルの大神官たちにより管理されている。騎士長あるいは神殿長の推薦を彼らが認めたとき、はじめて騎士剣はそのものに貸与される。神への祈りを名に持つ、これら聖別された異能の剣は、他とは一線を画する神殿騎士の証であり、誉れでもあった。
 運命神ラスン神殿の貸与剣、三振りの〈我が敵に背き給え〉……ローラ・イエルトのうち、ひとつを所持しているのは、騎士長セル=ラトク当人である。もうひとつは現在、持ち主のいない空剣であり、そして、もう一本は。
 セル=ラトクは、その行方を知らない。
 紛失したというのではないらしい。ラスン神殿において、『最後の一振り』についての言及は、一種の禁忌として憚られている。彼がそれに気づいたのは、騎士長に就任し、職務のために至神殿に通うようになってからだ。
「あえて隠されているものには、手を触れないほうが利口ですよ」
 何気なく疑問を口にすると、ヴォルクロードは彼にしては珍しく、言葉を濁した。さすがの剛腹ものも、至神殿の御大たちがそろって『なかった』ことにしている事実を、暴きたてるのはためらわれたらしい。
 セル=ラトクに知ることができたのは、その一振りには使い手がいたこと、そして剣が、所有者と命運をともにしたということのみだった。
 以来、彼は時折、密かにもう一人の拝領者に思いを馳せるようになった。
 セル=ラトクは今やラスン神殿唯一の〈剣の主〉で、孤高かつ至高の存在として仰がれている。彼は知りたかったのだ。自分と同じ立場にいるはずだったその人物が、どういった人間なのか。何を考え、何を感じ、騎士剣を握ったのか。
 もしも『彼』がここにいれば、自分は、みなは、どのように変わっていたのか、ということを……。






 騎士長に就任してから二年目の春に、セル=ラトクは二週間ばかりの航海を経験することになった。
 行き先はモルトテルム。
 ラルギネア南部に面する『多島海』。その南にあり、かつて小王国が栄えたという島の港街である。
 神殿は専用の船団を持たないため、目的地を同じくする民間の商船にかけあい、客として便乗することになる。彼は副長のヴォルクロード、数名の騎士と見習いを連れて、『南の東サテオル=ウラヌ』最大の湾港都市、ギゥリスを発した。
「何も、騎士長閣下が自らお出ましになるほどのことでもないと思いますがね」
 甲板に出、碧海に船が描く軌跡を眺めているセル=ラトクに、付き従うヴォルクロードが言った。
 二人は、ラスンの使徒であることを表す黄色の騎士服を身にまとった、軽装である。長身の副長と並んでいると、いつものことながら、セル=ラトクは実際以上に小柄で、華奢に見える。
 もっとも、大人と子供のとりあわせなのだから、仕方がない。よく鍛えられた身体を持つ壮年の男性であるヴォルクロードに比べ、セル=ラトクは、いまだ十代の少年なのだ。紫紺の瞳の、炯々とした光がなければ、少女じみた、と言っていい容貌をしている。
「そうだろうか」
「そうですよ。たかだか辺境の一神殿の、騎士館長の後任くらい、自分たちで決めさせればいいんです。わざわざ騎士長が嘴を突っ込むことはない」
 普段は過ぎるほどに慇懃なくせに、二人きりになると、この男は平気で皮肉な、批判めいた物言いをする。
 最初から、そうだった。狎れとは違うそれを、セル=ラトクは得がたい資質のように感じてさえいた。何しろ、天才と称され、特異な才能を畏敬されるばかりだった彼に、真っ向から反発してみせたのは、倍も年上のこの男が初めてだったのだ。
 ヴォルクロードの言葉が、『命じてさえくれれば、自分が一人で赴いたのに』といった、労りの意味を含むものではないことは、セル=ラトクにはよくわかっていた。副長の地位は、年若い彼が騎士長の職責を果たすための、補佐役として置かれたものだ。彼の行くところには常にヴォルクロードがいる。二人が離れて任務に向かうことは、まず、ないのである。
 海鳥が飛んでいく。その姿を、セル=ラトクは、目で追った。強い潮風が吹きあげて、彼の銀色の髪を、斟酌なく乱す。
「本当にそう思うか、ヴォルクロード」
「思いますね」
 男に口調はにべもない。セル=ラトクは眼差しを鋭くして、振り返る。
「その騎士館長の死が、殺人でもか?」
「……」
 とりあえず、ヴォルクロードは黙った。セル=ラトクは唇を噛んだ。今回の旅の発端となった事件について、思い起こしたのだ。
 つい先日、彼らの常在するヒュテリア大神殿に、ある報せが舞い込んできた。
 モルトテルムの神殿の、騎士を束ねる騎士館長が、何ものかに殺害されたというのである。神殿管轄区の巡察に出かけていた彼の、帰りが遅いのを訝しんだ騎士たちの捜索で、打ち捨てられていた死体が発見されたのだという。
 遺体には、いくつかの傷跡が残っていた。いずれも剣によるもので、一人の人間の手になるものに間違いなかった。
 騎士館長は、いわば隊長としての役職上、それなりの手練れでないと務まらない。その人物が、闇討ちにせよ正面からの勝負だったにせよ、一騎打ちのすえ、命を奪われたのだ。単純に後任を選出して、放置しておけばよい問題だとは、セル=ラトクには思えなかった。
「そう深刻になることですか。単に、世の中には神殿騎士以外にも、腕のたつものがいるという、それだけのことでしょう」
 前身が、放浪の自由戦士であったヴォルクロードはそう言う。だが、セル=ラトクの決意は固い。
「その強者が、『我が兄弟ローレイン』を襲ったというのが、問題なのだ」
 ヴォルクロードは肩をすくめ、それきり何も言わなかった。
 船旅は順調のうちに、一週間が過ぎた。前知識として学び、備えていた嵐や時化に遭うこともなく、ひどい船酔いとも無縁であった。
 セル=ラトクは暇な時間を、甲板で海を眺めたり、身体の鍛練を行ったりすることに充てるか、船室で本を読んで費やした。
「今回の航海は、ついていました。やはり、ラスンの思し召しがあったからでしょう」
 モルトテルムまであと三日を残すのみとなった、真昼の甲板で、船長がそう少年騎士長に言った。
 がっしりとしたこの海の男は、航海のはじめ、夕食のテーブルに招く主客の少年の肩書きに戸惑っていたようだった。が、彼がごくていねいに、礼儀正しい態度で接したせいか、今では何くれと親しげに話しかけてくるようになっていた。
「海も穏やかで、ならずものたちにも出会わずにすんだ。帰路も、こういきたいものですな」
「ならずもの……賊のことですか」
「ええ。この海域には、質の悪い輩が多いのです。昨今では、陸も海も物騒なものですよ。まあ、たとえ奴らが現れたところで、この船には誉れ高い騎士長さまと、勇敢な神殿騎士殿の一隊がおられる、案ずることもないでしょうがね」
 船長が笑い声をあげた、ちょうどその瞬間のことである。見張りの水夫が、呼ばわった。
「船長! 船です、あの速さ……商船なんかじゃありません!!」
 声がうわずっている。何、と叫んで、船長が右舷に回る。
 一隻の船が、近づいてきていた。船影を確認するやいなや、船長はセル=ラトクには理解しがたい罵声を吐き散らした。
「畜生、奴だ。ゾルディだ」
 怒りと緊張に顔を強張らせ、船長は矢継ぎ早に指示を下した。帆がいっぱいに張られ、船が左舷に回頭する。船員たちの動きがにわかに慌ただしくなり、武器と革楯が、たちまちのうちに準備された。
「船長、ゾルディというのは?」
 セル=ラトクの問いに、船長は、苦虫を噛みつぶしたような表情で答えた。
「海賊ですよ。凄腕で知られる……。頭目のゾルディの強さといったら、それはもう、半端じゃありません。……くそ、あと三日だっていうのに、よりにもよって奴に出くわすなんて」
 セル=ラトクは、徐々に速度をあげて大きくなる海賊船の姿を一瞥し、船長の肩に触れた。その面は、誰もがはっとするほど曇りなく、厳しい戦士の顔だった。
「船長。あなたは、船の采配に専念してください。落ち着いて、必要と思われる指示を出すのです」
「セル=ラトクさま……」
「この船は、ラスンにかけて、我々が護りましょう」
 言葉には、千金の重みがあった。息子ほどの歳でしかない少年の約束を、しかし船長は、神託であるかのように聞いた。愁眉が晴れる。
「わかりました。――おい、おまえら! おれたちにはラスンの御加護があるぞ、怯むんじゃねえ!」
「ヴォルクロード!」
 セル=ラトクは踵をかえして副長を呼んだ。ヴォルクロードはすでに甲板にあがっていた。いつもはどこからくるのか知れない余裕を漂わせている顔が、さすがに緊迫している。
「閣下、何です、この騒ぎは」
「みなをすぐに右舷に集めろ。戦闘態勢だ。海賊に遭遇した」
 ヴォルクロードは大きく舌打ちし、涜神すれすれの暴言を呟きながら、船倉へ戻っていく。
「急げ! もっと速く!」
 船長の叱咤も虚しく、相手の船はみるみるうちに、こちらに並んだ。数十名の荒くれものたちが、手に手に武器を構え、待機しているのがわかる。もう声も届きそうだ。
 セル=ラトクは賊徒に向かって進み出た。端正な面には、猛獣も怯むような険しさがあった。
「貴様たちに警告する。愚かしい真似はやめろ。この船に危害を及ぼすというなら、我、騎士長セル=ラトク以下、ラスン神殿騎士が相手になる」
「神殿騎士長? こんな餓鬼が、か?」
 野卑な嘲笑が返ってきた。
「人形みてぇな面しやがって。アストスの族長あたりに高く売れるぜ」
「違ぇねぇ!」
 それらの反応を、視線で一巡する。これで慈悲は尽くした。
「退く気はないか。ならば、かかってくるがいい。深淵ロブナの底で後悔させてやる!」
 セル=ラトクはローラ・イエルトを抜き放った。それが、合図となった。
 鉤つきの太綱が何本も投げられ、両の船の距離は接するほどに縮まった。海賊どもは次々と帆柱の綱にとりつき、それを使ってこちらに乗り移ってくる。
 たちまちのうちに、甲板の上は混戦模様を呈した。
 あっというまに、船上の賊の数は、二十名を超えていた。迎え撃つもののなかから、無法者たちはまず、見習いたちや乗組員を狙って襲ってきた。
 もっとも目立つセル=ラトクにも、四・五人の賊徒が殺到した。
 ローラ・イエルトの反り返った片刃が、半円を描いた。低く腰を落とした少年騎士長が、目にも止まらぬ速さで襲撃者たちの下肢を薙ぎ払ったのだ。無様に膝を折る男たちに、彼は構いもしなかった。
 優雅なほどの動きで身をひねり、おりしも、背後に忍び寄ろうとしていた無頼漢の腕を、振り向きざまに刎ねとばす。
「なぁ……っ」
 ほんのわずかの間、静かになった少年の足許に、取り囲む男たちの動揺が転がった。
 セル=ラトクの剣技を初めて目の当たりにしたものは決まって、自分と彼の、時間の流れの違いを疑う。まるで身体に羽根でも生えているかのように、彼の身は軽く、敏捷なのだ。
 セル=ラトクは、確かに少年である。しかし同時に、一千人のラスン騎士の頂点に立つ神殿騎士長の座を、己の実力――絶大なる戦闘能力によって、手に入れた経歴の持ち主でもあるのだ。なまなかな荒くれものが、何人束になってかかってきたとして、とうてい相手になるものではない。
 表情ひとつ変えずに、彼は押し寄せるならずものたちを切り伏せていった。ひとかけらの恐れやためらいさえも、神に捧げつくしてしまったかのような闘いぶりだ。剣身が旋風をまきおこし、甲板が鮮血に濡れる。
 先陣を切って乗り込んできた賊徒は、いつしかほとんどが戦闘不能に陥っていた。残ったものも、人間離れした少年を遠巻きにし、騎士たちに囲まれ、身動きがとれなくなりつつある。
「まったく、便利な方ですね。お一人で、虫寄せと虫よけの両方の役割を果たしてしまわれるのだから」
 セル=ラトクの背後を守るかたちに陣どったヴォルクロードが、呆れたようにいった。この男流の称賛であった。
「もう一度警告する! 帆をたたみ、武器を捨て、すみやかに投降しろ。これ以上続けるというのなら、こちらも一切容赦はしない」
 再びセル=ラトクは言い放った。今度は、さすがの海賊どもにも野次る輩はいない。彼らの数は依然こちらよりも多いが、その間にはぴりぴりした沈黙が流れている。
 セル=ラトクはさらに口を開きかけた。
 言葉を発しなかったのは、思いとどまったためではない。眼光を鋭くし、彼は反射的にその場を跳びすさった。叩きつけるような殺気が、襲ってきたのだ。
「――!」
 派手な音をたてて、つい数瞬前までセル=ラトクが立っていた床板を、何かがぶち抜いた。木ぎれと埃が、激しく宙に吹きあげられる。
 セル=ラトクは信じがたさに、全身の血流が凍るような錯覚にとらわれた。
 空気だ。
 たとえば、剣を振るう際に生じる空気の衝撃。投石器の石弾でも鉄でもない。そういったものの塊が、あたかも形ある凶器のように、厚い甲板を打ち破ったのだ。
 ――法術。否、そんなはずはない。では、荒れ野オレーンのはぐれ魔術士の仕業か?
 セル=ラトクはかぶりを振った。海賊船を振り返る。白い額に、汗がにじんでいた。彼はこの現象を引き起こすための、もうひとつの方法を知っていたのだ。
 果たして、敵船の甲板の端に、一人の男が出現していた。
 陽に灼かれた浅黒い肌をした、背の高い偉丈夫だ。くせのある、ラルギネア周辺では珍しい黒髪を、無造作に背中に流している。
 男は、たった今振り下ろした剣を肩の上に担ぎあげ、不敵と呼ぶにはやや酷薄すぎる笑みを浮かべた。
「避けやがったか……やれやれだぜ。今日は、高みの見物としゃれこむつもりだったのによ」
「ゾルディ!」
「頭ァ!」
 敵味方こもごものあげる声を受ける男の、手の内にあるものを見、セル=ラトクは絶句した。柄や鍔飾りは薄汚れてしまっているが、その反り返り、切っ先に向かうほど幅広になった、剣身だけは見間違えようがない。
 男が手にしているのは、彼の右手にあるのと同じ、ラスン神殿騎士貸与剣、そのものであったのだ。
「おまえは……」
 少年の喘ぎに、男は、船縁に片足を乗りあげた、粗暴な姿勢のまま一礼してみせた。
海鷲のゾルディークゾルディ。同業者は、俺をそう呼ぶ。……以後お見知りおきを、とでも言えば満足するかな、神殿育ちの純潔坊やは」
「そんなことはどうでもいい!」
 ほとんど嘲弄に近い挨拶に、セル=ラトクはかっと目許を怒らせた。
「答えろ。その剣を、いつどこで奪った」
「おかしなことを言う坊やだな。この剣は、十年も前から俺の持ちものだぜ」
「馬鹿なことを。わたしに、それが何だかわからないとでも思っているのか!」
 剣尖を、勢いよく突きつける。
「〈我が敵に背き給えローラ・イエルト〉。神聖なる騎士剣を、神殿騎士以外のものが手にすることができる法などない!」
 ゾルディは船縁から足をおろし、背を伸ばすと、少年を見下したように鼻を鳴らした。
「察しの悪い坊やだな。頭が悪いのか? それとも単なる世間知らずか」
「何だと」
「要するに、おまえは、この剣の『正当な持ち主』がどうしたかを知りたいんだろ」
「……」
「俺だよ」
 男は、突き立てた親指で、自身を示した。
「俺がこいつの主だ。ラスン神殿騎士剣拝領者、ゾルドモード。それが、俺の昔の名だ」
 足許がぐらつくのを、セル=ラトクは感じた。
 拝領者?
 この、不遜な無法者が、かつて自分と同じ、神殿騎士だったというのか?六神殿中探しても数えるほどしかいない、騎士中の騎士だと?
「馬鹿な……!」
 セル=ラトクは吐き捨てた。口の中が、酸く苦くなったような、不快感が広がる。彼にとって、それは決して認めたくない事実だった。
 神聖なる決意と、純粋なる熱意のもと、神に身を捧げた生え抜きの神殿騎士たる彼である。海鷲のゾルディ、ゾルドモードの言を認めるということは、これまで信じてきたもの――思想のすべて、生のすべてを傷つけ、覆すことに等しい。
「とうてい信じられないって顔だな? ……だが、わかるさ。すぐに」
 ゾルドモードは完全に動きを止めてしまった敵味方を見回して、言った。
「一騎打ちで片をつけようじゃねえか」
「……何?」
「俺と、おまえの一騎打ちで、勝負を決めようって言ってんだよ」
 少なくとも、外目には、絶対の自信ととれる表情でこちらを見下ろすゾルドモードを、賊徒どもは、信頼をこめた笑みで仰いでいる。男がこれまで、この提案をして、敗北を喫したことがないのだということを、セル=ラトクは悟った。
「俺の部下が束になっても、おまえ一人には敵うまい。……そしてそっちの雑魚どもがまとめてかかってきたところで、全員、魚の餌になるのがオチだ」
「ぬけぬけとっ……!」
 飛び出していこうとする騎士たちを腕で制し、セル=ラトクは背信者を睨みつけた。目線は、蛮刀に身をやつしたローラ・イエルトに注いでいる。
「当然、勝負は俺たちの流儀に従ってもらう。……どうだ? 受けるか? それとも高貴な騎士長さまは、神前の正々堂々とした決闘でないと、恐ろしくって受けられねえか?」
 背後で、ヴォルクロードが無言の忠告を送り続けていることを、セル=ラトクは知っていた。だが彼は振り返らなかった。目の前に、彼の絶対の敵がいるのだ。
「……いいだろう。その挑戦を受けよう」
 セル=ラトクは答えた。
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→ 後編
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